溶けそうな暑さが続いていますが、夏バテ&夏冷えにやられていませんか?
この暑さの中、ちょっと涼しげな神秘的な光景を目にしたので、おすそ分けです。
一昨日の夕方、長女がひっくり返ってもがいている蝉の幼虫を発見、
羽化する場所を探してるんだ!と、家に連れ帰り、
その様子を観察することにしました。
ベランダの植木に登るよう誘導してやったら、
しばし植木の茎の上を行ったり来たり、うろうろウロウロ。
そのうち落ち着く場所を探し当てたようで、ぴたっと完全静止。
約30分後、つやつや輝く飴色の背中が割れ、乳白色の頭がじわじわと・・・!
出てきた!出てきた!頑張れー!の声援を受けて、
逆立ちのまま、徐々に体全体を出し、その姿をあらわにしてくれました。
1ミリにも満たない細い細い足が、たよりなげな真っ白の柔らかい足が、
よろいのような茶色い殻から出てくる様子はなんとも神秘的で、
暑さも忘れて、息を呑んでじーっと見守ること20分。
折りたたまれて濃いきみどり色に見えていた羽が徐々に伸び、
上質な絹織物のような翡翠色の羽が広がります。
そう、羽化したてのセミは、茶色ではなく、
乳白色と緑の混じった、まるいでヒスイのような色なのです。
キレイだね~、ふしぎだね~としばしうっとり。
暑さを忘れた、なんとも贅沢な時間でした。
こんな思いをしても7日間しか生きられないのかと思うと、
そのへんで転がっているセミがたまらなく愛しく思えるのでした。
・・・と、思わず熱がこもったところで、本題です。
先月は下痢の対処法とツボをお知らせしましたが、
今月はその反対、夏でも意外と多い便秘についてです。
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排便が何日ないと便秘、という具体的な定義は実はなく、
2日に一度でも3日に一度でも、
バナナ状の柔らかい便が、苦痛なく出ていれば、便秘とは言いません。
とは言え、毎日食べているのに出ない、というのは
お腹もすっきりしませんし、体も気分も重いですよね。
東洋医学は”めぐること”を最重要視するので、
やはり毎日すっきり出てくれるのが理想的!
原因は・・・
① 水分摂取不足
② 偏食などによる食物繊維不足
③ 抗けいれん薬など服薬の影響
④ 排便時に適切な腹圧をかけることができない
⑤ 運動不足 ⑥ 睡眠不足
⑦ 排便時痛
汗で水分が失われるこの時期に意外と便秘が多いと書いたのは
水分が不足するからです。
理想的なバナナ状の便の水分量は70%以上ですから、
水分が不足すると兎糞状のコロコロウンチになってしまいます。
小児はりで、お子さんの便秘相談が増えるのもこの時期。
暑さで①の水分摂取不測と、⑤の運動不足が重なるからです。
特に離乳食が始まる前のお子さんは水分摂取が不足しますので、
お茶などが飲めるようなら飲ませ、飲めない場合は母乳で摂らせましょう。
ご年配の方も同じ理由で便秘傾向となります。
対策は・・・
① 便の核となる不溶性食物繊維(いも類、ごぼうなど)と
かさ増しして出やすくする水溶性食物繊維(海藻、きのこ類、葉物野菜、果物)を摂る
② 納豆・漬物など植物系乳酸菌とヨーグルトなどの動物系乳酸菌、
発酵食品を積極的に摂り、腸内での善玉菌を増やす
③ 朝一番に冷たい水分を摂って腸を刺激し、朝食も食べる
④ 規則正しい生活
⑤ 軽い運動や体操
⑥ 早起きしてリラックスできる時間的余裕をもつ
⑦ ねぎ系(長ネギ、たまねぎ、にんにくなど)、かぼちゃ・芋類、
こんにゃく海藻類など、自分はこれを食べると出やすい! という食品を知っておく
⑧ うんちカレンダーをつける
⑨ お腹のマッサージをする
⑩ お腹と手首の神門というツボにお灸
③は、胃結腸反射、といい、胃に物が入ると反射的に大腸下部が動き出す
体の性質を利用したものです。
お腹が弱い方は、冷たい水は避けて常温のお水にしましょう。
頑固な便秘の方は、冷たいお水を飲んだ後、すぐにその場で足踏み3分。
両手で腰骨の内側をぐぐっと圧しながら、時々体をねじるとより効果的。
朝起き抜けに3分足踏みは結構キツイですが、代謝もあがり、オススメです!
⑧は、手帳やカレンダーに出た日を書いて、見える化しておくだけ。
体重増加の抑止効果として毎日体重を測る、というの同様、
排便記録をつけておくことで、不思議と便秘解消に役立ちます。
便秘を放置して怖いのは、大腸に溜まる便が増えているのに
脳にその信号が送られなくなり、便意を感じなくなることです。
特にお子さんでは便意を感じなくなると、大変です。
神経系統が未発達で便秘を起こす場合がお子さんの場合はあるので、
生活改善をしても効果が薄い場合は、
浣腸を使い、最低でも週に2回は強制的に出してあげるようにしましょう。
長くなりましたので、⑨⑩の具体的方法については、
また来月、場所も含めて詳しくお伝えしようと思います。
では、まだまだ暑い日が続きますが、
出すものを出して、しっかり食べて、よい夏休みを過ごしましょう!
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