鍼灸室 らくみ 福里真希

2023年3月31日3 分

立てば芍薬、座れば牡丹・・は漢方薬?!

お彼岸前に咲き始めた桜が、満開を過ぎても美しく目を楽しませてくれています

弥生最後の今日、我が家の周りは桜吹雪に包まれました。

散り際の桜は満開の頃の白色より桜色が濃くなり、華やかさが増しますね。

さて!先日録りためたお寺巡り番組を見ていたら・・・

美しい女性を表すという「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」、

実は漢方薬の使い方を示したものだと知ってビックリ!!

イライラ悶々、気が「立っている」人には「芍薬」で気を静めて血も補い、

座り仕事など「座ってばかり」で血流が滞った人には、牡丹で血流を改善、

歩く姿は・・・の部分は歩きすぎて疲れた人には百合の根を、

なのかと思いきや、違いました(^^;

百合の花が風で揺られているように、心中穏やかでなくフラフラと頼りなげに歩く人には、

百合根を用いて不安や不眠、焦燥感を抑えるのだそうです。

ちなみに、芍薬は「怒」と関係の深い「肝」を落ち着ける「柔肝作用」もあるそうです。

先月春の臓器「肝」のお話を書きましたが、

柔らかい肝なら、何かイヤなことがあっても、まぁそんなものか、と流せるけれど、

柔らかさを失った状態では正面から受け止め怒りがこみあげてしまう。

そんな時に、芍薬が含まれている「加味逍遥散」が効果的!

牡丹皮は、こちらも婦人科で有名な「桂枝茯苓丸」に含まれており、

特に腹部、大切な子宮卵巣周りに不要な滞留物である「瘀血」を流します。

(漢方なつめBlogより一部拝借)

面白いですよねー!

更に番組内では、毎年4/18に奈良県桜井市の大神神社と狭井神社で行われる「鎮花祭」も紹介されていましたが、ここでも百合の根を使うそうです。

「春の花びらが散る頃に疫病が流行る」

これを鎮圧するための厄除けの祭事として、

平安時代の大宝律令にも定められている「鎮花祭」。


 
私たちもお花を愛でる時は、健康や平穏無事に自然と感謝している気がしませんか?

古より私たちの身体の奥底に、祈るDNAのようなものが受け継がれている気がします。

さて、3/20(月)NHKにて、またまたまた「東洋医学ホントのチカラ」が放送されました。

立てば芍薬・・・で紹介したような、気を整える漢方の他にも

・水はけをよくする「五苓散」を科学的に検証する

・睡眠障害をヨガで改善

・鍼灸治療で脳機能を改善する仕組み

・朝晩60℃の白湯を飲んで便秘解消

・起立性調節障害を知ろう

など盛りだくさんの内容でした。
 

昨年までの放送内容も併せて、以下のURLでご紹介されているので

気になるトピックは是非チェックしてみてください。

とても分かりやすく説明されています。

https://www.nhk.or.jp/kenko/special/toyo/sp_1.html
 

先月は春グループの「肝経」「胆経」の流れを良くするツボ「太衝」や、

「肝経」「胆経」をお伝えしましたが、

いよいよ明日から4月!!ですし、

気合を入れるツボ「百会」を圧しておきましょうか!

ご存知「百会」は頭のてっぺん、左右の耳をつないだど真ん中。

1,2,3,4で息を吸ったら、

百会を圧して、5,6,7,8,9,10と吐き続けて手を緩める。

また1,2,3,4で息を吸って、

百会を圧して、5,6,7,8、9,10・・・の繰り返しを6回。

1回10秒×6回でちょうど1分。

さぁ、新年度!

気持ちも体もリフレッシュしてスタートしましょう!!

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