鍼灸室 らくみ 福里真希

2022年10月31日4 分

学校に行けない子 増えてます

今日で10月も終わり!

明日からは11月、あっという間に今年ももう終わりが見えてきました。

9月、10月はコロナ対策の転換により、

久しぶりに復活した学校行事を楽しむことができた一方で、

1学期や夏休みに頑張った疲れが出たのか、

2学期学校に行けないという患者さんが激増した2ヶ月でもありました。

今の中3生、高3生はコロナとともに入学し、

ないない尽くしで学校生活を送ってきただけに、

最初で最後の全校揃っての体育祭や合唱祭などでは

本人も保護者も胸に迫るものが…

行事を楽しめるお子さんたちがいる一方、

それまで頑張ってきたことの中断を余儀なくされたり、

思い描いた生活と違う環境で違和感を抱きながら頑張ってきた子たちが、

夏休みという小休止を得ることで、

つっかえ棒が折れたかのように、復活できなくなっています。
 

さらにコロナ後遺症でだるい、集中力がない、やる気が出ない、

なんだかボーっとして頭が働かない、咳が止まらないという相談も急増!

9月に2回あった3連休はいずれも台風で悪天候、

急激な気圧の乱高下に寄り、大人も子どもも、体調をガクンと崩す方が多く、

9月中下旬~10月上旬は学校や仕事に行けない、朝起きられない、

頭痛、腹痛、下痢、食欲不振と言った相談も殺到しました。

そんなお子さんたちは、一様に

お風呂に入れず、洗顔も歯磨きも着替えも億劫、面倒。

ましてや部屋の片づけなんて!!

とにかく何をするにもパワーがいるので、

それをしなくちゃと思うだけで、ものすごく疲れる。

ハードルが高い。

服を脱ぐのがつらい。

もしご自身やお子さんがそんなモードに入っていたら、

あっかんべーと舌を出してもらい、観察してみてください。

ぼよんと多くふくれて、ふちにガタガタと歯型がついていたら(歯痕舌)

気が体外に漏れ出た極度の疲労状態。

これではご飯も食べるのも一苦労。

体外から異物を取り入れて、無毒化して、自分の一部にする、という

「食べる」という作業はとてつもなくエネルギーを使う仕事なのです。

なので、病気になると食べられなくなる。

病気を治す方が先なので、食べることにエネルギーを使えない。

食べられないと、病気を治す体力もなくなる・・・の悪循環に。

心理的な病でも、状況は同じです。

バランスよく、は二の次でよいので、今食べたいな、とこころが動くものを食べましょう。

美味しいと、ほんの少しでも思えるものを口にしましょう。

食べることは生きること。

私たちは物理的な「食べ物」だけを食べているのではなく、

その食べ物に内在されている「エネルギー」を食べているのです。

だから、はちみつを溶いただけのお湯だっていい。

まずは「いい匂い」とか「あったかい」とかなんでもよいので、

その人のエネルギーをほんの少しでも満たすものを口にしましょう。

少しでも食べられるようになれば、サプリも活用しちゃいましょう。

身体は微量のビタミン・ミネラルが不足しても動かなくなります。

ビタミン注射で急に元気になった方もいらっしゃいます。
 
それらが補充されることで不思議と眠れることも多いのです。

眠れないと体の修復は進みません。

健康な人が一晩徹夜して眠らないだけでも、脳のゴミ=アミロイド蛋白は溜まります。

溜まった脳のゴミを処理するのは、ノンレム睡眠よりさらに深い「徐波睡眠」のみ。

なのに眠れないとどんどん脳はモヤモヤ、不安に。

なので、極度まで眠れないなら、お薬を使ってでも眠りましょう。

私が「帽子灸」と名付けた、足の親指の先にちょこんとお灸を載せるのも効果的ですよ。

色々試したけれど、ここにお灸するのが一番よく眠れる、というお声も頂いています。

眠る>食べる。

眠れれば、食べられるようになります!
 
何もしたくない時は、なにもしなくていい。
 

元気は出すものじゃなくて、出てくるもの。

出ない時は休む時。

そして、脳の不安を取り除くもう一つのやり方が、体をさすること。

できれば、誰かにさすってもらうのが一番ですが、

自分で自分の顔や腕や脚をさするだけでも、脳の不安を取り除くことができます。

皮膚と脳は同じ外肺葉から生まれた仲間同士。

優しい皮膚刺激は脳を、体を強くします。

テクニックなんていらないので、ただ優しく身体をさすってあげましょう。

今年も残り2ヶ月、頑張り過ぎず、張り切り過ぎず、

移り変わる季節を迎えたいですね。

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