鍼灸室 らくみ 福里真希

2016年8月29日3 分

下痢・嘔吐・腹痛の対処法

オリンピックの感動の嵐の後は(涙涙でしたね!!)、本物の嵐・・・

度重なる台風の襲来で、落ち着かない夏の終わり、いかがお過ごしですか?

元来台風は上陸しないといわれる北海道で、農作物を中心に大きな被害が出ており、

胸が痛みます。

さんまも玉ねぎも今年はびっくりするほどの高値。

首都圏の食糧事情が、いかに首都圏外に支えられているか、

いや、他の地域なしには成り立たないことを痛感させられます。

さて、前回お腹周りのツボをお伝えしましたが、

私自身、夏休みの間に食あたりを起こし、このツボを多用する羽目に・・・

と言っても、真っ最中はもう寝ていることしかできずでしたが、

回復傾向にのった時は強い味方!

前回お伝えした「中脘(ちゅうかん)」、お臍の指3本分左右「天枢(てんすう)」

胃の特効ツボ「足三里(あしさんり)」など、大活躍でした。

前回お伝えしなかったので、一つ補足させて頂きますと、

なんとなくムカムカ気持ち悪いなぁ、とかお腹の具合が今一つ、

という時にお灸をすると、すぅっと収まる時と、

20~30分後に急激に嘔吐したり、下痢したりする時とがあります

こんな時「お灸をしたら悪化した!」と慌てないでください。

これは、停滞していたお腹が動き始め、

悪いものを外に出そうとする力が働くためで、

嘔吐したから、下痢したからと言って悪く作用した、というわけではありません。

侵入した悪いものが体内に留まってしまうと、解毒する肝臓や腎臓、免疫系等に
 
負担がかかるので、嘔吐や下痢などで早く出してしまいたい。

けれど、体力が落ちている時や調子が悪い時は、

早く外に出したくても、その力もない。

体が「これはムリだ!」と判断して、ムカムカなどの信号を送っているのに、

それができなくて苦しい。

そんな時、お灸はそれを後押ししてくれるのです。

ですから、今一つ調子が・・・という時は思い切ってお灸してみましょう。

また、同様に、鍼灸治療を受けた後に、

発熱や下痢、倦怠感を感じるということがあります。

これも、急に副交感神経優位になること、血中に疲労物質などが流れ出し、

体がそれに反応するためですが、このような場合はとにかく睡眠をとるに限ります。

疲れているから、鍼で元気に・・・私もよくそう思いますが、

疲れている時は治療後どっと疲れを感じます(苦笑)

鍼灸治療は体の免疫力に頼る治療でもあるので、

鍼灸治療の後に無理をしない、ゆっくり休む、という養生まで含めて治療です。

なかなかそういった余裕がない方もあるかとは思いますが、

心に留めておいて頂きたい大事なポイントです。

また、そういった症状が出た場合は、すぐに治療を受けた鍼灸院に連絡をし、

指示を仰ぎましょう。

では、前回のおさらいですが、念のため書き加えておきます。

吐き気には・・・手首の内側のしわから指3本分上の「内関(ないかん)」。

乗り物酔いやつわりなど嘔気全般の他、ストレスや不安から来る

胸がざわざわする感じにも効果ありです。

下痢には・・・広くお臍周りに。

圧してやけに凹むところや痛むところ、冷たいところにすえるとよいでしょう。

せんねん灸サイトより

https://www.sennenq.co.jp/enjoy/introduction/symptom15.html

以下の「せんねん灸 オンラインツボBook」も症状別に分かれていて

とても使えます。

困った時には覗いてみて、まずは試してみてください!

http://www.sennenq.co.jp/tubobook/top.html

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